限りない愛~甘い彼に心揺れて~
飲みすぎると寝てしまう私は、もうアルコールは飲まない方がいいんじゃないかと思うけど、こうやって飲めるのはお互いが大人になったからだと思う気持ちから……「副社長と同じものがいい」と答えた。

彼は「了解」と笑う。


「言いそびれていたけど、そのワンピースよく似合っているね。かわいい」


リビングに入ったところで、まだ立っていてあちこちを見る私は、突然のかわいいに動揺した。


「あ、ありがとう。ここにはいつから住んでいるの? わあ、きれい!レインボーブリッジが見えるなんてすごい!」


照れ隠しに窓まで行って、外を見る。高層階からの眺めは予想以上に素敵だった。


「ここには、3年前から。引き取られてからは伯父夫婦と祖父と暮らしていたんだけど、大学卒業してからは一人暮らしがしたくなって出ることをお願いしたんだ」

「大学卒業したときから?」

「そう。じいさんが頑固でなかなか許してくれなくて、許しをもらうのに5年もかかったんだ。マンションじゃなくてアパートでいいと言ったんだけど、じいさんが勝手に決めて購入してプレゼントだと言われた」


さすが会長。孫へのプレゼントがすごすぎる。
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