君と出会えた物語。
教室に着くとすぐに先生に呼ばれた。
「下田が転校することになるってお母さんから電話で聞いた。事情も聞いたが…先生で良ければいつでも聞くからな。」
「ありがとうございます。」
もう聞いたんだ…。
「でな、転校先について先生少し調べたんだが偏差値変わらず行けるところ何校か見つけたから資料に目を通してくれないか?」
「はい。助かります。」
「転校するなら夏休み明けになるはずだし…早めに決めて編入試験受けないとな。」
笑顔で言ってくれる先生に口角を無理矢理上げて笑った。
この学校に通うのは今日と次の夏休み最後の登校日に転校手続きをしに来るだけになる。
心残りは…正直ある。
けど、もうどうでもいい。
そう思わないと今にも泣いてしまいそうになる...。