蜜月は始まらない
その中のひとりの男性が、錫也くんの斜め後ろに立つ私を覗き込むようにテーブルへ身を乗り出した。
「お! そのコがウワサの柊嫁?!」
「よめ?!」
まさかそんなふうに呼ばれるとは思わず、言われたセリフに私が驚いて傍らの錫也くんを見上げた。
彼はこちらには視線を向けないまま、顔色を変えることなく淡々と答える。
「まだ嫁ではないですけどね。婚約者の、華乃です」
「あ、花倉華乃です……よろしくお願いします!」
錫也くんに合わせ、私も自己紹介をしてがばりとお辞儀をした。
下げた頭をおそるおそる上げれば、興味津々といった様子の眼差しをいくつも感じてごくんと唾を飲み込む。
わ……わあ~~テレビで観たことある顔がいっぱいだ~~。
ほんとにみんな、一軍で活躍してるような主力選手ばっかり。それぞれ身体が大きいから、なんだか席が窮屈そうに見える。
1番初めに声をかけてきた人──たしかファーストを守っている宗 秋紀(あきのり)選手が、ニコッと満面の笑みを浮かべた。
「華乃さんね! どーぞどーぞ、むさくるしいところですがこっちに座って~」
「は、はい……!」
ギクシャクと足を動かし、靴を脱いで座敷へと上がる。
宗選手が示した隣の座布団に腰を下ろそうとしたら、不意に後ろから肩を抱くように引き寄せられた。
「お! そのコがウワサの柊嫁?!」
「よめ?!」
まさかそんなふうに呼ばれるとは思わず、言われたセリフに私が驚いて傍らの錫也くんを見上げた。
彼はこちらには視線を向けないまま、顔色を変えることなく淡々と答える。
「まだ嫁ではないですけどね。婚約者の、華乃です」
「あ、花倉華乃です……よろしくお願いします!」
錫也くんに合わせ、私も自己紹介をしてがばりとお辞儀をした。
下げた頭をおそるおそる上げれば、興味津々といった様子の眼差しをいくつも感じてごくんと唾を飲み込む。
わ……わあ~~テレビで観たことある顔がいっぱいだ~~。
ほんとにみんな、一軍で活躍してるような主力選手ばっかり。それぞれ身体が大きいから、なんだか席が窮屈そうに見える。
1番初めに声をかけてきた人──たしかファーストを守っている宗 秋紀(あきのり)選手が、ニコッと満面の笑みを浮かべた。
「華乃さんね! どーぞどーぞ、むさくるしいところですがこっちに座って~」
「は、はい……!」
ギクシャクと足を動かし、靴を脱いで座敷へと上がる。
宗選手が示した隣の座布団に腰を下ろそうとしたら、不意に後ろから肩を抱くように引き寄せられた。