御曹司は眠り姫に愛を囁く
「俺が稜君のコト忘れさせてあげるから・・・付き合ってくれ。貴崎さん」

「須藤・・・さん」

須藤さんはとても良い人。
断る理由はない。

彼のような素敵な人が私のコトを好きだと言ってくれる。

椎名さんのコトが好きだと気づいても、彼は既婚者で子供も生まれる。

いずれ、このリフォームされた部屋で奥様と子供の三人で幸せに暮らしていく。


「・・・よろしくお願いします」

私は須藤さんとお付き合いして、もう一度恋愛を楽しんでみよう。

「俺と付き合ってくれるってコト?」

「はい」

私は訊き返す須藤さんにはにかみながら頷いた。

「そうか・・・付き合ってくれるか…じゃ早速、瑛に報告してくる」

「須、須藤さん!!?」

須藤さんは書斎に居る椎名さんに報告しに、向かう。私も彼の背中を追いかけた。



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