World End 〜七情の泉〜
一番翼が戸惑っている事はこの世界での女性の服装についてだ。パンツスタイルでいる事が多かったが、ここでは女性はスカートしか履かない。それも膝の隠れるスカート。肌を露出する事ははしたない事だとされている。そして極め付けは無駄にあしらわれたフリル。
郷に入っては郷に従えと言うが、服装だけは譲れなかった。日中は動きやすい様にズボンを着用させてもらい、夜着はフリルの一切付いていないシャツワンピース_膝の隠れる長さのワンピースを用意してもらった。
パンツスタイルで歩き回る翼を怪訝そうな顔で見るものたちばかりだが、誰一人として苦言を呈する者はいない。黒髪に黒い瞳を持つ翼が救世主_神に選ばれし者だということを皆知っているからだ。
「あのさ……やっぱり私以外の人のお世話させてもらえる様誰かに頼もうか?」
「私…何か気に触る事をしてしまいましたか?」
「え!? ち、違う! そうじゃないって!!」
肩をすぼめシュン……とするリタに慌てて否定した。思わずカモミールティーでむせてしまうところだった。
「だって私常識ないし…分かんない事だらけだし大変でしょ? それに王族でも貴族でもないし……私みたいなのの世話する為にここで働いてるわけじゃないと思うから、なんかリタに悪くって……」
皆口に出さないだけで、変人扱いされている事を知っていた。
6つの泉を浄化しなければならない為、長丁場になりそうだと翼は多少なりとも覚悟を決めていた。その長さがどれ程の期間になるのか想像もつかない。そんな期間、リタを縛ってしまう事に申し訳なさを感じている。
郷に入っては郷に従えと言うが、服装だけは譲れなかった。日中は動きやすい様にズボンを着用させてもらい、夜着はフリルの一切付いていないシャツワンピース_膝の隠れる長さのワンピースを用意してもらった。
パンツスタイルで歩き回る翼を怪訝そうな顔で見るものたちばかりだが、誰一人として苦言を呈する者はいない。黒髪に黒い瞳を持つ翼が救世主_神に選ばれし者だということを皆知っているからだ。
「あのさ……やっぱり私以外の人のお世話させてもらえる様誰かに頼もうか?」
「私…何か気に触る事をしてしまいましたか?」
「え!? ち、違う! そうじゃないって!!」
肩をすぼめシュン……とするリタに慌てて否定した。思わずカモミールティーでむせてしまうところだった。
「だって私常識ないし…分かんない事だらけだし大変でしょ? それに王族でも貴族でもないし……私みたいなのの世話する為にここで働いてるわけじゃないと思うから、なんかリタに悪くって……」
皆口に出さないだけで、変人扱いされている事を知っていた。
6つの泉を浄化しなければならない為、長丁場になりそうだと翼は多少なりとも覚悟を決めていた。その長さがどれ程の期間になるのか想像もつかない。そんな期間、リタを縛ってしまう事に申し訳なさを感じている。