おはようからおやすみを笑顔で。
「あの……〝してないといいね〟って……?」
してるといいね、の言い間違いかなとも思ったけれど、そうではないみたいで……。
「うん、だってさあ。斉野さんは子供なんていらないって思ってるでしょ、絶対」
「え……?」
子供なんていらない?
まさか、そんな訳ないよね。斉野くんが子供嫌いだなんて聞いたことないし……。
……でも、子供が好きとか、いつ欲しいとか聞いた訳でもない……。
「……子供は欲しくないって、彼自身が言っていたんですか……?」
恐る恐るそう問い掛けると、白井さんは「そうじゃないけどさ」と答える。
「でもあの人、東大出身で警察庁にキャリア採用でしょ。まあ、そこまでは俺も同じようなもんだけど……あの人の場合、語学堪能で海外市警への赴任経験もあって、キャリア組の中でも出世が早い、エリート中のエリート。ってことは、将来的にガチで警視総監狙いっしょ」
「警視、総監……?」
聞き慣れない言葉ではあるけれど、それがどういう地位の人かくらいは、なんとなくだけど、わかる。日本の警察の階級の最高位、だよね。
私にとっての斉野くんは〝小中学生時代を知っている、元クラスメイト〟っていう印象が強いのだけれど、改めて考えると、斉野くんって本当に凄い人なんだな……。
「でも、警視総監になる人が、子供は欲しくないってどういうことですか……?」
そう尋ねる唇が、さっきよりも更に震えて情けない。
そんな私の様子に気付いてから気付かずがわからないけれど、白井さんは飄々とした口調で続ける。
「多忙を極めるからね。生活を支えてくれる奥さんは必要だろうけど、子供なんて煩わしいだけっしょ」
「……っ」
「あ、俺は違うけどね。俺もキャリア組だけど〝そこそこまあまあ〟をモットーにやってるから、そこまで出世狙いじゃないし、子供も欲しいよ。ねえ沙耶さん、子供が欲しいなら俺と付き合わない? なーんて……って、沙耶さん?」
してるといいね、の言い間違いかなとも思ったけれど、そうではないみたいで……。
「うん、だってさあ。斉野さんは子供なんていらないって思ってるでしょ、絶対」
「え……?」
子供なんていらない?
まさか、そんな訳ないよね。斉野くんが子供嫌いだなんて聞いたことないし……。
……でも、子供が好きとか、いつ欲しいとか聞いた訳でもない……。
「……子供は欲しくないって、彼自身が言っていたんですか……?」
恐る恐るそう問い掛けると、白井さんは「そうじゃないけどさ」と答える。
「でもあの人、東大出身で警察庁にキャリア採用でしょ。まあ、そこまでは俺も同じようなもんだけど……あの人の場合、語学堪能で海外市警への赴任経験もあって、キャリア組の中でも出世が早い、エリート中のエリート。ってことは、将来的にガチで警視総監狙いっしょ」
「警視、総監……?」
聞き慣れない言葉ではあるけれど、それがどういう地位の人かくらいは、なんとなくだけど、わかる。日本の警察の階級の最高位、だよね。
私にとっての斉野くんは〝小中学生時代を知っている、元クラスメイト〟っていう印象が強いのだけれど、改めて考えると、斉野くんって本当に凄い人なんだな……。
「でも、警視総監になる人が、子供は欲しくないってどういうことですか……?」
そう尋ねる唇が、さっきよりも更に震えて情けない。
そんな私の様子に気付いてから気付かずがわからないけれど、白井さんは飄々とした口調で続ける。
「多忙を極めるからね。生活を支えてくれる奥さんは必要だろうけど、子供なんて煩わしいだけっしょ」
「……っ」
「あ、俺は違うけどね。俺もキャリア組だけど〝そこそこまあまあ〟をモットーにやってるから、そこまで出世狙いじゃないし、子供も欲しいよ。ねえ沙耶さん、子供が欲しいなら俺と付き合わない? なーんて……って、沙耶さん?」