おはようからおやすみを笑顔で。
凛花ちゃんの一声で、私は女子たちの一部から無視されたり、物を隠されたこともあった。
幸い、私が自ら斉野くんと距離を置いていたことで、それ以上のいじめには発展しなかったけれど、辛い日々だった。
中学校に進学し、斉野くんとまた同じクラスだった時には絶望したけれど、それと同時に、凛花ちゃんとも同じクラスだったため、私は本当に泣きそうだった。
実際は、中学校では凛花ちゃんからはいじめられていない。中学でもいじめのターゲットになるよりも先に、斉野くんに『もう話しかけないで』とはっきり伝えたからだと思う。
それでも、卒業するまでずっと、彼女に少なからず怯えていたことは否めない。
そのため、こうして〝沙耶、久しぶり!〟なんて声を掛けられる関係性かどうかは疑問なのだけれどーーまあいじめられていたのは昔の話。いつまでも引きずっていても仕方ないよね。十年以上ぶりにこうして声をかけてもらえたことを素直に喜ぶべきなのかもしれない。
「ねえ、沙耶は小・中学生の頃のクラスメイトで、今も連絡を取ってる人はいる?」
今度こそパスタを食べようと思って、フォークに巻きつけたそれを口に含もうとした瞬間、凛花ちゃんからそう問われる。
「えっと……マイちゃんとか、ナナミちゃんとかは今でも時々会ったりするけど……」
「男子は?」
「え、男子?」
小学生時代も中学生時代も、私は男子とあまり接点がなかったから、今でも仲良くしてる男性なんていないーーたった一人を除いては……。
「男子は……斉野くんくらいかな」
私がそう答えると、凛花ちゃんは大きい瞳を何度も瞬きさせた。
「斉野って、祐のことだよね? 祐と今でも連絡取り合ってるの?」
凛花ちゃんは、斉野くんのことを祐って名前で呼んでるんだ……。そういえば、斉野くんと凛花ちゃんって仲良かったな。小学校の頃も中学校の頃も、よく一緒に話していた。
そういえば、二人が付き合っていたって噂もあったような……。
「う、うん。今でもっていうか、この前偶然再会して、そこからいろいろあって、連絡先を交換したというか……」
「へぇ、意外。だってあんた昔、祐にいじめられてたじゃん」
「ま、まあ、子供の頃の話だから……」
本当は好きでいてくれてたから、とかそんなことまでは恥ずかしくて言えないから、このくらいの濁し方でいいよね。
幸い、私が自ら斉野くんと距離を置いていたことで、それ以上のいじめには発展しなかったけれど、辛い日々だった。
中学校に進学し、斉野くんとまた同じクラスだった時には絶望したけれど、それと同時に、凛花ちゃんとも同じクラスだったため、私は本当に泣きそうだった。
実際は、中学校では凛花ちゃんからはいじめられていない。中学でもいじめのターゲットになるよりも先に、斉野くんに『もう話しかけないで』とはっきり伝えたからだと思う。
それでも、卒業するまでずっと、彼女に少なからず怯えていたことは否めない。
そのため、こうして〝沙耶、久しぶり!〟なんて声を掛けられる関係性かどうかは疑問なのだけれどーーまあいじめられていたのは昔の話。いつまでも引きずっていても仕方ないよね。十年以上ぶりにこうして声をかけてもらえたことを素直に喜ぶべきなのかもしれない。
「ねえ、沙耶は小・中学生の頃のクラスメイトで、今も連絡を取ってる人はいる?」
今度こそパスタを食べようと思って、フォークに巻きつけたそれを口に含もうとした瞬間、凛花ちゃんからそう問われる。
「えっと……マイちゃんとか、ナナミちゃんとかは今でも時々会ったりするけど……」
「男子は?」
「え、男子?」
小学生時代も中学生時代も、私は男子とあまり接点がなかったから、今でも仲良くしてる男性なんていないーーたった一人を除いては……。
「男子は……斉野くんくらいかな」
私がそう答えると、凛花ちゃんは大きい瞳を何度も瞬きさせた。
「斉野って、祐のことだよね? 祐と今でも連絡取り合ってるの?」
凛花ちゃんは、斉野くんのことを祐って名前で呼んでるんだ……。そういえば、斉野くんと凛花ちゃんって仲良かったな。小学校の頃も中学校の頃も、よく一緒に話していた。
そういえば、二人が付き合っていたって噂もあったような……。
「う、うん。今でもっていうか、この前偶然再会して、そこからいろいろあって、連絡先を交換したというか……」
「へぇ、意外。だってあんた昔、祐にいじめられてたじゃん」
「ま、まあ、子供の頃の話だから……」
本当は好きでいてくれてたから、とかそんなことまでは恥ずかしくて言えないから、このくらいの濁し方でいいよね。