おはようからおやすみを笑顔で。
ショックだった。
目を逸らされたことが、じゃない。
目を逸らしたということは、二人が付き合っていたということがきっと事実ということだから。事実でなければ、きっと斉野くんならはっきりと否定する。
それをしないということは、マイちゃんや神代くんの言っていることがその通りだからなのだろう。
過去に二人が付き合っていたというのは仕方ない。それを否定する気は全くない。
だけど、話してくれたら良かったのに。
今だって、そんな風に目を逸らさずに、笑いながら「そうだよ、昔の話だけどな」って言ってくれたら良かったのに。
なんで、そんな顔をするの?

もしかして、斉野くんはまだ凛花ちゃんのことを……?

斉野くんの気持ちを疑いたくはないのに、そんな風に思ってしまう自分がいる。


「わ、私ちょっとトイレに……」

その場に居続けるのがなんだか辛くて、私は逃げ出してしまった。
< 67 / 129 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop