おはようからおやすみを笑顔で。
お手洗いから部屋に戻ると、話題は変わっていて、席替えもされていた。
だけど斉野くんの隣にはやっぱり凛花ちゃんがいて……モヤモヤしたまま同窓会はお開きとなった。
二次会はカラオケらしく、店を出たすぐのところで凛花ちゃんが参加者を募る。
まだ二十一時を少し回った頃だし、二次会へ向かう人は結構多いみたいだ。
「木本は二次会どうする?」
不意に、後ろから神代くんにそう尋ねられて少し驚きながら振り向く。
「私は行かないかな。カラオケって苦手なんだ」
すると彼は、「ふーん」と小さく答えた後、
「じゃあ俺も行かない」
なんて答える。
「神代くんは行ったら? 男性陣は結構行くみたいだよ」
「まあ、俺は明日も仕事なんだよね。だから、木本を送りがてら帰るよ」
私を送りがてら? さっき会話の流れでお互いの今住んでる場所を教え合ったけど、反対方向だったような気がする。
とかなんとかいろいろと考えていると、神代くんは皆に向かって「俺と木本はここで帰るから!」と声を掛けている。
更に「じゃあ行こうか」と言いながら、彼は何故か私の肩に触れ、ぐっと自分の方へと引き寄せる。
な、なに?
神代くん、酔ってるのかな? それなら仕方ないけれど、でもちょっと距離近くて嫌だな……。
そんなことを考えながら、一歩歩き出したその時。
「沙耶は俺が送っていく」
と言って、斉野くんが突然私たちの間に割り込んできた。