戦乱恋譚

(そ、そんな…!)


確かに、私はトリップの機会が来る一ヶ月後まで、この世界に居続けなければならない。

だからといって、訳も分からない神さまの“主”なんて、務まるのだろうか?

すると、眉を寄せた男性が、最後の抵抗をするように伊織さんに尋ねた。


「神城家は、由緒ある家柄です。夫婦でもない妙齢の男女が一つ屋根の下で暮らしていると民に知られれば、神城の名が汚れます!」


「!は、華さんとは、そういうふしだらな関係じゃ…!」


「だったら、何だというのです!伊織様だって、情に流されて理性が飛ぶかもしれないじゃないですか!そもそも、彼女の存在がバレたらどう説明するおつもりで?“当主の霊力を奪ってしまったから”なんて、説明できる訳ないでしょう!」


初めて、伊織さんが動揺した。畳み掛ける男性に、私と千鶴にも緊張感が漂う。

するとその時、伊織さんは私の予想をはるかに超えた爆弾発言をした。


「華さんは、俺の大切な人です!」


「「はい?!」」


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