戦乱恋譚


私と男性が同時に声を上げる。

折り神を顕現する力があるから、ということか?それとも、伊織の霊力を持っているから、ということか?どちらにせよ、大事な“繋ぎ”の言葉が全てぶっ飛んでいる。

結論だけを言ったのだろうが、この人は天然なのか。そんな語弊のある言い回しをしたら…


「な、何をおっしゃりますか…!まさか、この娘と“恋仲”であると?」


「え?!」


(ほら、言わんこっちゃない!)


すると、全てを黙って見ていた千鶴が、腕を組んで声を上げた。


『分かった。じゃあ、ここにいる以外の奴らには“伊織の妻”として説明すればいいんじゃないか?』


「「「え!!」」」


動揺する人間たちに、千鶴は面白がるように続けた。


『どうせ、一般人は神城の敷居が跨げないだろ?姫さんを伊織の側におくには、夫婦のフリをするのが一番自然だろ。』


(こ、こんなことって…?!)


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