極上CEOの真剣求愛~社長の言いなりにはなりません~
「い、いえ。あの」
私はほとんど条件反射で神楽さんのデスクに駆け寄り、彼の上着を手に取る。
窓際の隅っこに置いてあるハンガーラックに掛けながら、そっと振り返った。
「今夜の会食のお約束。キャンセルしたんですが、お話したいことがあったようで」
話題を変えるチャンス。
ここぞとばかりに声を発して伝える。
神楽さんは私に背を向け、腕組みをした格好から、肩越しに視線を投げてくる。
「それで、今日、お帰りの前に少しでいいからお話する時間が欲しいと」
「話? ……ああ、わかった」
神楽さんは表情一つ変えないけれど、耳を傾けてはくれた。
清家さんの話がなにかは、特に興味なさそうな様子ながら、とりあえず了承してくれたことにホッとした。
「それでは、そのようにご連絡しておきますね」
私はわずかに顔の筋肉を動かし、一度ニコッと笑顔を見せてから、そそくさと自分のデスクに戻った。
私が清家さんの秘書の中川さんに電話をしている間、神楽さんは窓ガラスに背を預け、鋭く細めた横目をこちらに向け、観察するかのようにジッと見つめていた。
視線が落ち着かない。
平静を保って表情を動かさずにいるのが精一杯で、神楽さんが次の会議に行くまでの時間、私は終始デスクに目を伏せていた。
私はほとんど条件反射で神楽さんのデスクに駆け寄り、彼の上着を手に取る。
窓際の隅っこに置いてあるハンガーラックに掛けながら、そっと振り返った。
「今夜の会食のお約束。キャンセルしたんですが、お話したいことがあったようで」
話題を変えるチャンス。
ここぞとばかりに声を発して伝える。
神楽さんは私に背を向け、腕組みをした格好から、肩越しに視線を投げてくる。
「それで、今日、お帰りの前に少しでいいからお話する時間が欲しいと」
「話? ……ああ、わかった」
神楽さんは表情一つ変えないけれど、耳を傾けてはくれた。
清家さんの話がなにかは、特に興味なさそうな様子ながら、とりあえず了承してくれたことにホッとした。
「それでは、そのようにご連絡しておきますね」
私はわずかに顔の筋肉を動かし、一度ニコッと笑顔を見せてから、そそくさと自分のデスクに戻った。
私が清家さんの秘書の中川さんに電話をしている間、神楽さんは窓ガラスに背を預け、鋭く細めた横目をこちらに向け、観察するかのようにジッと見つめていた。
視線が落ち着かない。
平静を保って表情を動かさずにいるのが精一杯で、神楽さんが次の会議に行くまでの時間、私は終始デスクに目を伏せていた。


