Sweet Healing~真摯な上司の、その唇に癒されて~


 「では、次回のミーティングは来週土曜日です。それまでに各自準備をお願いします。何があればいつでも俺のほうに言ってきてください。お疲れ様でした。」

 一時間ほどのミーティングの最後に、雨宮がそう言って会を締めた。

 ミーティングが終わりメンバーが解散した後、会議室の片づけを申し出た千紗子はその場に残っていた。
 テーブルは全員で元に戻したので、残っているのはホワイトボードを消すことと、資料に使った絵本を片付けるくらいだ。

 (失敗したわ…仕事中に余計なことを考えるなんて…)

 ホワイトボードを消しながら、千紗子は反省した。
 けれどやっぱり考えてしまうのは、ミーティング中の雨宮のこと。

 今日の雨宮の声が、千紗子の耳にはなぜか違って聞こえていた。

 (どうしてなのかしら…)

 会議の間中、その違和感が拭えなかった千紗子は未だに何かモヤモヤとしている。

 (ちょっと疲れてるのかも……)

 ホワイトボードを消し終えて、数冊の絵本を抱えて、エアコンをオフにして電気のスイッチを立て続けに切って行く。
 
 最後のスイッチを切った時、入口の扉が開く音がした。
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