Sweet Healing~真摯な上司の、その唇に癒されて~

 「あらまぁ!可愛らしい人ね。」

 「彼女は木ノ下千紗子。俺の一番大事な可愛い恋人なんです。」

 千紗子の腰に手を当た一彰が、彼女を恵実に紹介すると、千紗子は赤くなった顔を慌てて下げた。

 「初めまして。木ノ下千紗子と申します。」

 「千紗子、この人は天道(てんどう)恵実さん。ここのオーナーシェフの奥さんだ。」

 「恵実です。千紗子さん、ようこそいっらっしゃいました。今日はゆっくりくつろいで食事を楽しんで行って貰えると嬉しいわ。」

 「はい、ありがとうございます。」

 千紗子がそう返事をすると、恵実は微笑んだ後廊下の手前にある開きをスッと開く。そこは小ぶりなクロゼットになっていて、いくつかのハンガーが掛かっている。
 
 「ひとまずここでコートをお預かりしますね。」

 「失礼します。」と声を掛けると、慣れた手つきで千紗子がコートを脱ぐのをサポートし、ハンガーにかけるとクロゼットの中にかける。一彰はその間自分でコートを脱ぎ、恵実に手渡した。

 一彰のコートをクロゼットに収め終えると、恵実は二人を中へと案内した。

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