Sweet Healing~真摯な上司の、その唇に癒されて~

 「なんだか妬けるな。」

 後ろから耳元をくすぐるバリトンボイスに、千紗子の背中がピクリと跳ねた。

 「か、一彰さん?」

 後ろを振り返ると、すぐ側に一彰の顔があって、その目は千紗子をじっと見つめている。

 「やっと、こっちを見た。千紗子がここを気に入ってくれるのは嬉しいけど、もう少し俺のことも見て?」

 耳に唇が触れそうな位置で囁かれ、吐息がダイレクトに千紗子の耳にかかる。
 千紗子は一瞬で顔が赤くなっていくのを感じた。

 「そのワンピース、良く似合ってる。やっぱり俺の思った通りだ。」

 耳元で続けられた言葉に、千紗子の胸が高鳴る。

 今日千紗子がコートの下に着てきたのは、フレアスカートの白いワンピース。
 あの日、あのショッピングモールで見たものだった。

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