24時間の独占欲~次期社長が離してくれません~
失恋でこんなに苦しい思いをしたのは初めてだ。
拓也と付き合う前にも、ひとりいたけれど、ここまで泣いたりしなかった。
ふうっと大きく息をついて、伊鈴はしっかりと前を向いた。
(飲まなきゃやってらんない……)
そして、ソルティドッグをのグラスを掴んで、ゴクゴクと飲み干してしまった。
「美味しい……おかわりしてもいいですか?」
「いいけど、大丈夫?」
ヤケ酒をするなら、早めに自宅に帰してあげたほうがいいかと立花が考えているうちに、伊鈴がスタッフを呼んで注文してしまった。
「気分を悪くするような飲み方はおすすめしませんよ? それこそ本当に最悪に、あっ……」
「やっぱり、立花さんもそう思いますよね!? ううっ……」
(火に油を注いでしまった……)
立花は、つい口にしたことでまた泣きだした伊鈴の背を撫でる。
無責任に最悪じゃないとは言えず、スタッフが運んできたカクテルを受け取ると、伊鈴の前に置いた。