24時間の独占欲~次期社長が離してくれません~

「……立花さん」
「はい」

 ソルティドッグをひと口飲んでから、息を整える。


「私の話、聞いてくれますか?」
「もちろんです」

 ぐじゅっと鼻をすすりながら話す伊鈴は、メイクが少しよれてもかわいい。
 むしろ、こんなになるまで恋をしたのだから、美しいと立花は思えた。


「もうダメなのかなって、最近感じることはあったんです。なかなか会おうとしてくれなくて。でも、忙しい人だったからそういうこともあるって理解しちゃって」
「なるほど」
「私のなにがダメなんでしょう?」
「ダメってことはないと思いますよ」

(とはいえ、彼女のことはよく知らないけど……。感覚が間違ってなければ、きっと普通の子だろうな)


「かわいくないからでしょうか? 性格がキツそうに思われるんです。でも、誰にでも好かれようとするのは嫌だし、私だって好きで冷たそうな顔立ちなわけじゃないし」
「確かに、十河さんはいわゆる〝かわいい系〟ではないね」
「ですよねぇ……ううっ……」

(あぁ、またやってしまった)

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