24時間の独占欲~次期社長が離してくれません~
失恋で泣いている女の相手も、いつまで続くのかわからない話に付き合うのも、立花は初めてだ。
女性に慣れていないというわけではないが、初対面の女性のこんなタイミングには、そうそう遭遇するものではないだろう。
「俺は、十河さんは魅力的な人だと思うよ」
「ううっ……あ、ありがとうございますっ……」
立花が思っていることを言えば、また伊鈴は泣きだした。
(なにを言っても泣くのか……)
「立花さんはいい人ですね……」
「ありがとう」
(いい人になるつもりはないんだけどなぁ。ま、いいか)
カクテルを飲んでは泣き、ティッシュで涙や鼻を拭って、またカクテルを飲む。
伊鈴が繰り返しているうちに、少しずつ涙も枯れてきた。
涙の次は、深く重いため息が止まらない。
まだ雨は降り続けていて、カクテルを飲みながらぼんやりと見つめた。