24時間の独占欲~次期社長が離してくれません~

 ベッドから下りて歩くと、振動が伝わって頭痛がする。立花が渡してくれたミネラルウォーターのペットボトルを片手に、こめかみを抑えながらリビングに出た。


「……これって、まさか、スイート!?」

 広すぎるリビングには、6人は余裕で座れそうなソファセットがあり、グランドピアノまで置かれている。
 ダイニングセットもキッチンも、なにもかもが規格外かつ優雅だ。

 いくらなんでも、流れで泊まるような部屋ではない。
 そういえば、連れていってもらった鮨店も高級だったし、バーラウンジも……。

(立花さんって、住む世界が違う人なんだな……)

 どこにでもいる普通のOLの自分には、ことごとく見合わない人なんだろう。


「帰ろう。早く帰って、立花さんにもゆっくりしてもらったほうがいいよね」

 いくら悲しいからって、いつまでもここにいるわけにはいかないのだ。
 立花がシャワーから戻ってきたら、きちんとお礼を言って、帰ることに決めた。

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