24時間の独占欲~次期社長が離してくれません~
(一夜明けたら、パンダっぽくもなるか)
散々泣きじゃくって、酒に飲まれ、ぐったりと疲れて眠った伊鈴の顔は、マスカラが少し滲んで目の周りが黒くなってきている。
「あ、あの、立花さん。今日、お仕事ではないんですか?」
「休みだよ。十河さんこそ、なにか予定は?」
そう問いかけたところで、立花はハッとした。予定はなくなったのだろうと、昨日の話を思い出せばわかることだ。
また口が滑って、気遣いの足りなさから彼女を泣かせてしまい、より一層パンダ化してしまうのではと焦る。
「ないです」
「……そう」
どうやら涙は枯れたらしい。あれだけ泣けばそれもそうだろうなぁと思いつつ、立花は先にベッドから出た。
「っ!! な、なにか着てください!」
「え?」
振り返れば、昨夜と同じくらい真っ赤になった伊鈴の横顔が一瞬見えた。
立花が使っていた枕を持って、顔の前に立てている。