24時間の独占欲~次期社長が離してくれません~
立花の身体からほんのり立ち上るように香る、白檀の匂いにクラクラする。
「き、昨日は……大変ご迷惑をおかけしました。本当に申し訳なくて、どうお詫びとお礼をしたらいいか……」
「わかっているなら、よろしい」
隠しきれていない伊鈴の額にチュッとキスをして、立花がベッドサイドに腰かける。
(い、今、いったいなにが……?)
ひと晩一緒にいた彼とは違う〝今朝の立花さん〟に動揺した伊鈴は、ドキドキと鼓動を大きく奏でながら、指の間に隙間を作る。
着物に隠されていた彼の雄々しい体躯は、朝から目に毒だ。でも、見ていたくなる。
(昨日、本当になにもなかったんだよね?)
唇ではないにしても、キスをされるとは思っていなかった。
立花がそんなふうに接してくるような男だとは思っていなかったところもある。
「覗き見は楽しい?」
「っ!!」
指の間から、水を飲んでいる立花の背中を見つめていたら、なぜか気づかれてドキリとする。