24時間の独占欲~次期社長が離してくれません~

(たしかにすごく素敵な服だけど……)

 値札のついていない服に躊躇していると、ドアの向こうから立花が急かしてきたので、伊鈴は思い切って着てみることにした。


「あの……着てみました」

 おそるおそる、ドアを細く開けて顔を覗かせる。
 すると、目の前の椅子にいた立花が立ち上がり、近付いてきた。


「いいね、すごくかわいい。めちゃくちゃ似合ってるよ」
「そ、そうですか?」
「かわいいよ。他の男には見せたくないくらい」

 立花が耳元で話すものだから、なんだか恥ずかしくなる。
 鏡越しに微笑む彼と目が合って、伊鈴は頬を染めつつ視線を自分の足元に落とした。


「気に入った?」

 伊鈴が素直に頷くと、彼は店員に着ていくと言って、すんなりと会計を済ませる。


「今日は、誕生日デートなんだから、俺に甘えていいんだよ」
「でもっ!」

(立花さんとは、昨日知り合ったばかりなのに……)

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