24時間の独占欲~次期社長が離してくれません~
着ていた服はショッパーに入れられ、丁寧な見送りを受けつつ、セレクトショップの前に停まっている車に乗った。
立花があまり外は歩かないと店員に言ったせいで、キャメル色が綺麗なヒールまで履かされている。
「茗荷谷には、もう用事ないよね?」
「……はい。ありがとうございます」
「どういたしまして。今日は、どんなことでも叶えてあげるから、わがままを言って」
「そう言われても、困ります」
昨夜の一件だけでも恩を感じているのに、こんなプレゼントまでされてしまっては、さすがにわがままなどは思い浮かばない。
もともと、男性に甘えるということが苦手だし、素直にわがままなんて言った記憶もほとんどないのだ。
それを、ほぼ初対面の立花にぶつけろと言われても、伊鈴は申し訳なさで胸が満たされるばかり。