24時間の独占欲~次期社長が離してくれません~
「景色のいい場所に連れて行ってあげたいけど、この天気だからなぁ」
「あっ、本当に叶えてもらわなくてもいいんです。ただの願望を言ってみただけで」
「うーん……」
(雨が上がってからでも、どこかの高層ビルのレストランなら澄んだ夜景が見れそうなものだけど……雨が上がったら帰さないといけないしなぁ)
立花は、1日デートしてほしいと言えなかった今朝の自分を、少々後悔した。
でも、警戒されてしまっては困るし、伊鈴のことだからいろいろと理由を付けて遠慮するのは目に見えていたのだ。
「他には、なにかないの?」
「……ウィンドウショッピングとか」
「このビルの中でもいい?」
「もちろんです! でも、もうなにも買わないでくださいね。お返しできないので」
「わかった」
(立花さんにこれ以上お金を使わせるわけにはいかない。こうして貴重な時間をもらった上に、こんな素敵な服までプレゼントされて、しかも昨日だって……)
「立花さんのしたいことはないんですか?」
彼の予定に付き合えたら、少しは有意義な時間を過ごせたと感じてもらえるのではと思いついた。