略奪宣言~エリート御曹司に溺愛されました~

 匠海の慰めに首をかしげる。

 辛いと言うより、この事実を知ってしまった上で、今後どうすればいいのかと困惑していた。

 きょとんと瞬き、同情の色に揺れる瞳を見つめた。


「これからどうすればいいのかなって考えてました。
 何も見なかった事にして、結婚の日を待てばいいのかなって。そしたら、両親にも変な心配させなくていいし、何事も穏便に事が済むんじゃないかって……」

「待て待て。
 美郷ちゃんがひとり我慢すればいいんだなんて思ってるのか? それで、そのまま結婚するつもりなのか?
 第一君の気持ちはどうなる? 好きな相手が他の女性といたなんて、はらわた煮えくりかえるか、打ちひしがれるかのどっちかのはずだろう」

「えっと……」

「どちらにしろ、どういうつもりなのか相手に確かめないことには、美郷ちゃんの気持ちも治まらないんじゃないのか?」
 
「それは、そうなんですけど……」


 目を逸らして頬を搔く。

 確かめようにも、その術がないのだ。
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