略奪宣言~エリート御曹司に溺愛されました~
「婚約者は、君の運命の相手なのか? そんな顔させるような奴が」
「う、運命の人かどうかなんて、会ってみないとわからないじゃないですか」
両親だってそうだった。
お見合いでお互いに一目ぼれしたことを何度も聞かされてきた。
それが、単なる憧れとして消えてしまいそうになりつつある今を振り切ろうと、匠海への反発に変えると、匠海はいぶかしく眉をひそめた。
「は?」
その表情を見て、美郷ははっと口を押さえる。
「会ってみないと、って……会ったことないのか? その人と」
首をかしげる匠海が怪訝に思うのも仕方のないことだろう。
妹にだって、何度もそれでいいのかと詰め寄られた。
家柄は申し分ないし、大手企業を任されるほどの人だ。
身内に決められた結婚相手だったとしても構わないと思っていた。
……昨日のあれを見るまでは。