略奪宣言~エリート御曹司に溺愛されました~

 今度こそ、本当に誰にも邪魔されない空間でキスを交わす。


「たく……っ」


 わずかにずれた口唇の隙間からなけなしの抵抗を零すものの、それが受け入れられることはなく、代わりに匠海の舌が美郷の中に挿し込まれた。

 イケないことをしているのに、呼吸だってままならないくらい苦しいのに、匠海の強引さとあたたかさが気持ちいいと思ってしまう。

 長身の匠海に合わせて上を向かされた喉から、乱れた吐息と甘い喘ぎがせり上がってくる。

 抵抗の余地を与えられずされるがままに受け入れても、身体は苦しいらしくぎゅっと目を瞑ると端からはらりと一粒の涙が零れた。

 それに気づく匠海のあたたかな親指が、眦に触れてくる。

 中から食べられてしまいそうなほどの深いキスから、そっと解放された。

 薄っすらと開けた瞼の隙間から、匠海の恍惚な表情が見えて胸がときめきに震えた。


「好きだよ、美郷」


 今度は優しい腕に包み込まれて、とくとくと早急に繰り返す匠海の鼓動を聞いた。
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