略奪宣言~エリート御曹司に溺愛されました~
*

 
 それから毎晩、匠海からの電話は続いた。


 ――――『会いたい』


 美郷への想いをダイレクトに伝えてくれる匠海。

 加えて少し甘えたような彼の言い方に、心が引き寄せられるようだった。

 だめだとわかっているのに、どうしようもない気持ちで胸がいっぱいになる。

 業務中であっても、ふとした瞬間に考えるのは匠海のことばかり。


 ――――『また俺のこと考えて、鼻血噴くなよ』


 からかわれたことに怒ってみせても、匠海は楽しそうに笑うだけ。

 美郷と話すことで喜んでくれる彼の様子が嬉しかった。

 そして、そんな彼に会いたいと思うようになっていた。


 こんなことだめだって、わかってるのに……。

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