略奪宣言~エリート御曹司に溺愛されました~
「ありがとうございましたー!」
その場から一歩も動かずにいた美郷の前に、愛結が笑顔の店員に送り出されてきた。
肩には大きなショップバッグが提げられている。
「買っちゃったっ」
「うん、よかったね」
るんるんという擬音を振り撒く愛結に、ぎこちない笑みを向ける。
もうちょっと見て回りたいと気分上々な愛結を、自分のモヤモヤに巻き込みたくはない。
気を揉みながらも、妹のせっかくの息抜きを害さないよう、欝々とした気持ちは百貨店の華やかさで紛らわした。