略奪宣言~エリート御曹司に溺愛されました~
今になって、自分が浮かれていたことに気がつく。
その罰を与えられているようでもあり、不自由なく過ごしてきた自分への乗り越えなければいけない試練のようでもある。
さすがにこのまま匠海との繋がりを持っていてはいけない。
美郷は、自分がどうするべきなのかひと息考えてから、震える指でメッセージを打った。
【ごめんなさい、匠海さん。
やっぱりこういうことは、控えた方がいいとおも――――】
そう伝えようとしていたところで、いきなりスマホの画面が切り替わり【U&K結城部長】の文字が映し出された。
メッセージを打っていた指が、着信音を聴く前に画面に触れて、なぜか保留状態に陥る。
「ちょっ、え!? ちょっと待って……あっ」
慌てて保留を切ろうとボタンをタップした。
『もしもし、美郷ちゃん?』
画面は切り替わり、【応答中】の文字が匠海の声を届けてくれた。
動揺したままスマホを耳に当て、おろおろと応答した。
「あっ、あ、すみません、出るつもりじゃ……」
『出るつもりないとか、厳しいな美郷ちゃん』
あはは、と朗らかに笑ってくれる匠海に、恥ずかしさで顔が真っ赤になった。