【医者恋シリーズ3】エリート外科医の蜜甘求愛


教えてもらった通り、病院の中庭へと向かってみる。

食堂とカフェがある一階フロアの外に、公園のように広い中庭がある。

芝生広場になっているそこには多くの木々が植えられ、休憩ができるベンチや、舗装路もあり、入院患者さんの車椅子を押して散歩している白衣の職員の姿も見える。

今日はそこまで気温も高くなく風もあり、日陰なら外にいても心地いい気候だ。

本当にここにいるのかとキョロキョロしながら中庭へと出ていく。

もしかしたら三日前の約束を忘れて、すでにお昼を食べていたらどうしよう⁈

そんな心配をし始めた矢先、木陰のベンチで長い脚を放り出し、顔に雑誌のようなものを被っている市來先生の姿を発見した。


もしかして、寝ているの……?

小走りで近付き、様子を窺う。


「市來先生……?」


声をかけてみたものの私に気付いていないようで、どうしようかと数秒考え、そっと手を伸ばした。

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