【医者恋シリーズ3】エリート外科医の蜜甘求愛
熱を上げてしまった身体を落ち着かせ、市來先生が去ってから五分ほどしてからこっそりと一人部屋をあとにした。
それでも唇に残った甘い感覚は健在で、思い出してはすぐに心臓が過敏に反応する。
『可愛くて困る』
キスをされる前に先生に言われた言葉は耳の奥にしっかりと残っていた。
可愛いとかどういうつもりで言っているのかわからないけど、あの先生にそんなことを言われて、あんな慈しむようなキスをされたら、変な勘違いをしてしまいそうになる。
長い通路を正面玄関へと向かって歩きながら、余計なことを考えそうになった頭をぶんぶんと横に小さく振った。
ファイルの先に新たについたふわふわの塊を目に、つい口元が緩む。
でも、このウサギは嬉しかったな……。
これから外出の予定が入ってるのに、もしかしてこれを渡すためにわざわざ連絡くれたのかな?
そんなことを考えながら正面玄関に差し掛かった時だった。
「あれ? 中条さん……?」