剣心一如！～「教えてやろうか？恋の仕方」─香取くんの恋愛指南は辛く厳しく、超絶甘い!?

　あわあわしている私に構わず香取くんは「早く」とばかりにアイスを突き出す。

　相変わらずのその透き通る瞳、真っ直ぐで力強い眼差しは私に有無を言わせない。


(無言の圧力に押し潰されるぅ…)


「い、いただきます」

　私はキャンディのアイスにかぶり付く。


「上手い？」

「ん…

　これは…爽やかな甘みと弾けるクラッシュキャンディが定番なのにここでしか味わえない永久普遍のハーモニー…」

「食リポかよ」


　香取くんは突っ込みながらアイスを自分の口元に運び、私が食べたところからぱくっと食べた。


(て！香取くん、それ間接キスだって気付いてる!?)


　再びおろおろする私に香取くんは眼を細め、ちょっと意地悪なにやり笑いをする。


「星宮、顔真っ赤」


　そりゃそうだよ！
　もう！香取くん、分かっててやってるでしょ!!

　照れまくる私に香取くんが追い討ちを掛ける。


「星宮のも食べたい。頂戴」


　そう言ってテーブルに身を乗り出す。



(それは「あーん」て食べさせて、って意味…だよね？)