剣心一如!~「教えてやろうか?恋の仕方」─香取くんの恋愛指南は辛く厳しく、超絶甘い!?

「くれるの?くれないの?」

「あっ、あげます!差し上げますっ!!」

(眼力に負けた…)


 どうしよう、照れちゃう…
 指が震えてスプーンがおぼつかないよ…

 なんとか掬ったいちごみるくを差し出すと、香取くんがぱくりと食い付く。


「ん、旨い」


 なんとか課題をクリアしてほっと一息、私もいちごみるくを食べる。


(あ、今なんか香取くんと同じ味食べてる…)


 そんな小さなことが私をきゅんとさせるけど…


「次回は口移しで食べさせてもらうことにするから」

「ぶっ!かっ!香取くんっ!!」

「冗談」


(そういう心臓に悪い冗談やめてーッ!)

 身体中がカーッと熱くなる。きっとまた顔が真っ赤に違いない。俯いた顔をスプーンを持つ手で更に隠してふるふる震える。


 そんな私をじっと見ていた香取くんが言った。


「…そういう反応、好きな奴に見せるの、やめた方がいいよ」


「うぅ…」


 こんなに頑張ったのに、やっぱり私落第点なのー!?


 香取くんのご指南はどこまでも辛く厳しい─


     *   *   *
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