王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~
私は、考える事を放棄した。
逆上せとも、酩酊ともつかないくらくらとした感覚に逆らわず、そっと瞼を閉じた――。
「エミリー、夕食を運んできた。エミリー?」
夢うつつに、フレデリック様の声を聞いた気がした。
私が実際に、それに答えたのか、答えなかったのかは分からない。
「……ふむ。夕食はまた改めよう。眠れる時はゆっくり、眠った方がいい」
フレデリック様の気配を心地よく感じながら、私は甘んじてそのまま眠りの世界に身を投じた。
結局その日、私が寝台から起き上がる事は無く、次に目覚めたのは瞼越しに差し込む朝日の眩しさを感じる今朝になってからだった。