王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~
「……フレデリック様、一体どれだけ素敵になっちゃうんでしょう」
膨らみ始めた蕾が大輪に花開くのは、きっとそう遠くない……。
「うむ、目指すはエミリーが腰砕けになるような、男の中の男だ」
「こ、腰砕けって……」
フレデリック様の言葉選びに苦笑が漏れる。
同時に、予感がした。
愛の天秤はやがて、その重みが逆転してしまうのではないかと。だってフレデリック様は、今でも男の中の男と言って過言じゃない。そのフレデリック様がこれ以上素敵になってしまったら、私に抗う術などない。
「エミリー……」
低い呼び掛けに、顔を上げた。フレデリック様の美貌が、迫ったと思った。