王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~


 心がふわふわと高揚し、平常心などとうにどこかに消えていた。まともに言葉を紡ぐ余裕など、とうに持ち合わせてはいない。

 答えられずに見つめるだけの私に、フレデリック様はフッと微笑んで双眸を細くした。次いで、そっと額が引かれた。

 額の温もりが無くなった事を、寂しいと感じた。

「エミリー、明日でマキロンに示された絶対安静の目安となる十日になる。もちろん、その期日を過ぎたからと、すぐにどうこうじゃない。しかし希望は聞いておきたい。エミリー、君は今度をどう考えている?」

 私が一言、もうしばらくとどまりたいと伝えれば、フレデリック様は喜んで引き続き快適な滞在を約束してくれるだろう。

 そうすればもちろん、私は快適に、楽に過ごせる。

「私は、ニーディー村の自宅に戻ります」



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