王子?団長?どっちもお呼びじゃありません!!~異世界悠々おひとりさま満喫日記~
「アイリーン?」
その目が少し寂し気に感じるのは、私の見当違いだろうか?
「ねぇエミリー、エミリーの実生活がおひとりさまじゃなくなっても、『おひとりさまライフ』のビジネスの方は引き続き意見をちょうだいね?」
けれど追及の代わりに、アイリーンが続けたのは謎の台詞。
「ええっと??」
言葉の意味が分からずに混乱する私を余所に、アイリーンは笑みを深くした。
「私も昔は母にくっ付いて社交の場に出向いていたから、軍に入隊する以前のフレデリック殿下を知っている。幼少期から一本芯の通ったとてもしっかりした方で、殿下は腰巾着を狙って媚びへつらう貴族子弟を歯牙にもかけなかった。どころか、そんな事に労を費やすくらいなら己を磨けって言い放ったのを聞いた時は、幼心にとても感心したのをよく覚えているわ」