担当の営業社員は傲慢でした。【短編】
「そういうわけで俺はおまえがいい。
俺はおまえを手放す気なんて微塵もない。
諦めろ」

さもそれが当たり前、そういう顔のあいつにふつふつと怒りが湧いてきた。

「……なら、私は会社を辞めるので」

「それも認められる訳ないだろ」

「認められなくても!
辞めますから!」

「……どうした?」

大きな声を出すと、急に心配そうにあいつが顔を覗き込んできた。
頬にふれた手に、身体がびくりと震える。

「……振られた」

「は?」

「彼氏に、振られた……。
あなたの、せいで」

「俺のせい?」
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