今日もたっくんに溺愛されちゃっています。〜結婚生活編〜
「朱里、落ち着いて。俺だよ」
「あ、た、た、た、…」
「あれ?喋れなくなるくらいビックリした?」
暗さに少し目が慣れてきたのか、薄っすらと見えるたっくんはなんだか面白そうに手を口元に当てていて。
気のせいかもしれないけど、肩も小刻みに揺れているように見えた。
もしかして、笑いを…堪えてる?
どこまでもパーフェクトなたっくんは、お化けなんて物ともせず、笑ってしまうくらい余裕綽々のようだ。
一方の私はというと、
「ひいっ!?も、物音が聞こえる!」
「朱里、それは自分の足音だから」
「でも、あ、あそこに人影が…」
「ああ、あれは俺の影だね」
さっきからずっとこんな感じ。
怖すぎて頭が正常に回らない。確実にテンパってる。
だから、お化け屋敷なんて入りたくないって入口で散々言ったのに…