恋人未満のこじらせ愛
「とりあえず、今日何があったか話してもらおうか。俺は話したぞ?」

さっきから睨むような目線が怖い。

「……駅ビルで二人でごはんを食べました。色々話しました」

「何を?」

「東京産まれの東京育ちで、今も実家暮らしなことを聞きました」

「……他には?」

「マーケティング部の仕事は合っているらしくて『口を聞いてくれた課長には恩を感じている』って言ってましたよ?」

「そうじゃなくて」
さっきよりもワントーン大きな声になる。

「何?明日誘われたの?誘ったの?」

「何で答えなきゃいけないんですかっ」

負けじと鋭い目線で睨み返す。
……あんまり効いてはなさそうだが。

「別に…私が誰と何処に行こうか関係ないじゃないですか。
だってあなたとも色々出かけて…」

「俺と石見は同列なんだ?」

「何ですか?それ」

「そう思ってるんだ?へぇ。じゃぁ…」

言おうとした言葉を遮るように、大音量で携帯のバイブ音が鳴る。
私じゃない。
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