恋人未満のこじらせ愛
それからの私達は、いわば『同盟関係』というよりも『共犯者』だった。
二人で浮気の証拠を集める傍ら、浮気されている日─つまり毛塚先輩と亜弥子先輩が会っている日 は私達も二人で過ごす日々を送っていた。
彼の部屋には、天井まである本棚に沢山の映画のDVDがあった。なのでお互いの情報を提供した後は、映画を見て過ごしていた。
DVDはマニアックな洋楽から任侠ものまで沢山の種類があって、その中から私が好きそうなものをセレクトして見せてくれた。
そのどれもが面白くて…昔の邦画を好きになったのは、完全にこの人の影響だ。
そして映画を見た後は─肌を重ね合う。
まるで昔から抱き合っているかのように、悦ぶポイントを押さえながら、私のナカに入ってくる。
それが堪らなく……堪らなく、私を支配していく。
それは中毒のように。
この瞬間だけは、この人に愛されているのだと。そう錯覚させられる。
いわば『夢の中』が現実に起こっているような、そんな感覚。
ただ夢はいつか覚める。
いつも夜明けがくると、現実へと戻る。
夜が明けると、私は痕跡の全てを消して、部屋を後にする。
それは約束であり、いつしか習慣になっていた。