恋人未満のこじらせ愛
私達が共犯者になり、三ヶ月が過ぎていた。

二月の大きなイベント──バレンタインデー。


きっと毛塚先輩と過ごすことはない、と思っていたけれど…。
「一緒に過ごそうか」と拍子抜けする程、あっさりと言われてしまった。


それは大村先輩も一緒だったらしい。

「十三日の夜は二人で過ごすんじゃないか？
多分俺は、十四日に別れを切り出されると予想している」

なるほど、と。
バレンタインデーが最後の時間で、涙でお別れ。
プレゼントを交換して『今までありがとう』と言い合ってキレイな思い出となる。

想像するだけで、吐き気がする。
そんなのはまっぴらだ。



「最後に乗り込むぞ。いいな？」と、問いかける。

私はもちろんと言わんごとく、首を縦に振った。


─フラれる前に、暴いてやろう。


ただそういう気持ちだけが、私を突き動かしていた。


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