三途の川のお茶屋さん
「それもあれは、ただの神ではない。そういえば十夜、其方も遠く始祖の血を汲んでおったな。あれも同じじゃ」
告げられた衝撃の事実に目を見開く。
ならば懸人は、間違っても使途などではあり得ない! それも始祖の血脈なら、上級神!
「始祖の血筋の純血の神、当時は次代の天界を担う神と目されておった。本来、儂なんぞは足元にも及ばんよ。懸人は生まれた時から、タツ江を許嫁と宛がわれ、皆の期待と羨望を一心に受けておったさ。幼いながらに懸人自身、上昇志向で野心家だった。過ちさえ犯さねばさて、今頃はどうなていたかのう?」
「! それだけ将来を目されておきながら、何故懸人は道を違えてしまったのですか?」
「あれが十歳を数える頃、妹神が生まれたのだ」
! 神の夫婦が男兄弟を儲けるケースはままあれど、下に女児が生まれる例などとんと聞いた事がない。