三途の川のお茶屋さん
「あれは妹神に嫉妬の炎を燃やし、禁忌に手を染めた。両親の目を盗み、妹神を人の輪廻の渦に投げ落とした。同胞の神を、それも血の繋がった妹神を弑した」
! 輪廻の渦、だと!?
「幸子、か! 懸人の妹神とは、幸子なのですね!? それで幸子は女神でありながら、人として生を受けているのですね!?」
「そうだ、懸人の妹神は幸子さんに間違いない。幸子さんは神の御霊を持ったまま輪廻の渦に落とされた。だから人として餞別され、人の世に生まれいずるまでに、かように長い時間が掛かった。同胞を、それも稀有な女神を弑した罪は重い。けれど懸人は幼年であった事と両親初め、多くの嘆願により神格の剥奪のみで許された。けれど今回、再びの凶行。今度こそ、あれは阿修羅の道に落ちるぞ」