三途の川のお茶屋さん
「おばちゃん? おばちゃーん!? ……ごめんくださーい!」
あたしは何度かおばちゃんを訪ねた。
だけど何度声を上げても、おばちゃんが顔を見せる事はなかった。
天界の根底を覆す大罪に、おばちゃんとその家族はかなりの無理を通した。事実、懸人の減刑に対して厳しい声も多かった。
きっとこれは、おばちゃんなりの贖罪なのだ。
あたしは、訪ねる事をやめた。
「おばちゃん、もうここに来る事はないと思う! だけど懸人の事は、あたしに任せて! それでいつか、おばちゃんと一緒に台所に立つのを楽しみにしてる!」
かつておばちゃんに胸を張って伝えた台詞を、あたしは絶対に違えない。懸人にはこれからも、あたしが付いている。
あたしはおばちゃんに届くよう、声を張り上げた。そうしてこれきりとなるであろう、死出の山に背中を向けた。