今日も君につままれ包まれる
楽しくなりそうだな
目を覚ましたらそこは学校の保健室と思わしきベッドに寝ていた。






(あれ...私、どうしてここに...)




人が急に消えて、廊下が何処までも続いて...変な人影に追いかけられて...






『ん、目が覚めたね』




横を見ると同じ高校の男子制服を来た人が座っていた。

胸のバッジの色を見る限り二年生、先輩である模様。



少し明るい、っていうか金髪で...今までテレビや雑誌でしか見たことのない位顔の整った人。


(この人って入学式でも話題になってたーーー)




「あの」




『あー!違う違う!別に怪しい人じゃないよ、緊急事態だから運んだんだよ〜



いやー大怪我じゃなくて安心したよ〜君、新入生だよね?何組?名前は?オレは寺原集、二年B組!』




(...ビンゴ。寺原先輩だ...)


「えっと、助けていただきありがとうございました...一年A組の村治幸葉...です...」



助けて貰ったのは事実だけど、本能的にあまり関わらない方がいい様な気がして、クラスと名前を小声で言ってみた。




『んー、A組かぁ。んじゃ堅物眼鏡のクラスか〜災難だね〜ユッキー』


そう言いながら何故か私の頭をわしゃわしゃと撫でる寺原先輩。



(ユ、ユッキー?この人...いやチャラばる先輩、地獄耳だし本当に馴れ馴れしい...!)





『あっユッキーってクールビューティな感じ?そかそかーそういうのオレ嫌いじゃないよ』





「本当にチャラばる先輩の通りだとは...」
(そういう訳では...)





『いやいや!心の声と本音逆になってるから!...まぁそれはそうとして...』





今までヘラヘラした態度から一転急に真面目な顔になり、
『ユッキー、今まで大変じゃなかった?』
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