御曹司は恋の音色にとらわれる
せっかくだからと、贈られてきた食事を食べる。

どれも美味しく、軽食に見えても、
一流の料理人のこだわりが見える。

「美味しいわね」

「ああ」

と言う物の、どこか納得しきれてない感じ。

多分、お詫びの花は俺が贈るって言ったのに、
これじゃ昨日の晩のブーケが霞むじゃないか、

とか考えているのだろう。

「そう言えば、美華のヴァイオリン」

「ん?」

「かなりの腕前だって」

「ありがとう」

「なのに、どうしてプロにならなかったの?」
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