キスすらできない。
仕方がないことなのに……。
「悪かっただなんて……私は大丈夫ですよ?」
「……連絡も出来なかった」
「命に係わるお仕事なんです、仕方のない事じゃないですか。」
「………」
「もう、そんな申し訳なさそうにしないでください。私なら平気ですって。ちゃんと理解してますから。ヒステリックに何で!?なんて子供みたいに喚いたりしませんよ?確かに残念って気持ちは否めないですけど……我慢することには慣れて__」
「だからだよ、」
「っ___」
慣れているから平気。
そんな風に笑顔で宥めているつもりであったのに、言葉を遮るように返されたのは少々張った先生の声音。
あまりなじみのない声の張りには見事意表を突かれて、次の瞬間にはまっすぐに射抜きに来た眼差しにフリーズした。
だって……なんか……怒ってる?
いや、傷ついている?
判断をつけにくいけれどもどちらかの感情からの眼差しだ。
もしかしたら両方。
でもなんで…。
私はそんな先生を追い詰める様な事を言っただろうか?
寧ろ気を揉める必要が無いと説明していたつもりであったのに…。