社宅は社長の家の2階でした【佳作受賞】
そんな事を考えていると、修ちゃんの腕が伸びてきて、抱きしめられた。

「え!? ちょっ!?
修ちゃん!?」

私が驚いて声を掛けると、

「のどか、好きだよ。」

と囁かれた。

え?
今、好きって言った?

頭の中でパニックを起こした私は、もう一度確認したいのに、修ちゃんからは、スースーと気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた。


ふぅ………
ま、修ちゃんの『好き』は、きっと、『妹を好き』と同じ『好き』でしょう。


私はこっそりベッドから抜け出そうと試みるが、修ちゃんにしっかり抱きしめられていて、抜け出せなかった。


はぁ………
しょうがない。

明日も仕事だし、このまま寝ちゃおう。

私は腹を括って、そのまま寝る事にした。
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